過去に20代のときに読んだことがあるのですが、この作品との最初の出会いは2時間のサスペンスドラマでした。あとで分かるのですが、ドラマ版は少し原作とはテイストは違うのですがドラマが面白かったことから、原作も読んでみようと思い原作も読むことになりました。
当時はあまりにも面白かったため、再放送をVHSに録画し友達に小説と共に貸したりしてましたね。
今回BOOKOFFでたまたま見つけ「これだ!」と思い即購入し読んだわけですが、50歳になった今読んでも色あせない面白さだと思いました。
しかし、他人にすすめるとなると話は別でやはり本作はミステリーだけではなく青春物語の側面もあるため40,50代よりは10,20代の方にささると思います。
作品情報
書 名:ぼくと、ぼくらの夏
発行日:新装版 新装版第1印刷2007年5月10日
著 者:樋口有介
発行所:株式会社 文藝春秋
定 価:税別6193円
ISBN:978-4-16-753105-8
作品概要
主人公は高校二年生の「戸川シュン」少し冷めた感じの男子高校生です。物語は同級生「岩沢訓子」が自殺したところから始まります。たまたま街で出会うことになる同級生「酒井麻子」とともに同級生の自殺を調べることになりますが、一見まじめな女子高生である岩沢訓子の自殺には不審な点が出てきます。岩沢訓子は本当に自殺なのか?他殺であればなぜ殺されなければならなかったのか?
という感じで物語は進んでいくこととなります。冒頭でも少し書きましたが、本作は青春物語の側面もあり、主人公と酒井麻子との掛け合いや同級生との交流は当時の甘酸っぱさが感じられ、なんだか気恥ずかしいような懐かしいような気がしてきます。
あくまで「当時」の、ですが・・・
snsやインターネットが当たり前になっている現在では、10代や20代の人には共感してもらえないかもしれません。二人でスクーターで出かけるというのも現代には合わないのかもしれませんね。
刑事である主人公の父親や美人の担任等、他にも魅力的な登場人物が多数出てきますが、それぞれが何かしらの意味があります。最後はきれいに伏線が回収されますのでお楽しみに。
まとめ
数十年ぶりに読みましたが、やはり名作は色あせないと思いました。当時読んだことのある人はぜひもう一度読んでもらいたいなと思います。
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